トイレのリフォームでどこまで変える?失敗しないために確認すべきこと

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2024年12月23日
トイレのリフォームでどこまで変える?失敗しないために確認すべきこと
トイレのリフォームは「とりあえず新しいタイプの便器に変えれば大丈夫」と思っていませんか? トイレが古くなってきて、使い勝手が良くなるようにリフォームしたいと思っていても、何をどこまでリフォームするかざっくりとしか考えていない方も多いと思います。 一口にトイレを変えるといっても、最近は節水タイプなどトイレの種類にもたくさんあり、また便器だけでなく内装や配管を変えたりなど様々なパターンがあります。 この記事ではトイレのリフォームにはどのような種類があるのか、また失敗しないために確認するべきことなどをご紹介します。トイレのリフォームを依頼する前にぜひご参考ください。
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ライター:のはら

目次

トイレリフォームでどこまで変える?

トイレのリフォームは、どこまで変えるかによって工事の規模が異なります。変える箇所が多くなるほど高額になるので、きちんと目的をもって最低限どこまで変えるのかはっきりさせておくことが必要です。トイレリフォームは以下の4種類に分けられます。

  • 便座のみ交換
  • 便器を丸ごと交換
  • 壁紙や床など内装工事も行う
  • バリアフリー工事など機能性も持たせる

便座のみ交換する

便座のみの交換は一番安価に済ませることができます。また作業内容はそれほど難しくないため、DIYでも交換可能です。業者に依頼した場合は工事費込みで約5万円以下、時間の目安としては30分~1時間で交換できます。(便座の種類によっては10万円近くなる場合もあります)

便座は普通便座、暖房便座、温水洗浄便座の3種類があります。暖房便座は便座を温める機能のみがついています。また温水洗浄便座は暖房機能に加えて洗浄機能がついています。

ほかにも自動的に開閉したり、リモコンが壁に取り付けられるもの、また自動で流れるタイプなどがあります。それぞれ費用が異なるので用途にあわせて種類を選びましょう。便座はプラスチックでできており、陶器でできている便器と比べて寿命が短いです。普通便座から温水洗浄便座へ変更したい場合や、便座が割れていたり洗浄機能のみが故障している場合は便座の交換のみでよいでしょう。

便器を丸ごと交換する

便器を丸ごと交換するため、便器自体の大きさも変わります。丸ごと交換するため、大きさが変わると以前設置していた便器の跡が見えてしまう場合があります。その場合は床材も一緒に変更するのかリフォーム会社と相談しましょう。費用は工事代も含めて20~30万円が相場です。

便器を丸ごと交換することによって、洗浄の様子も変わるため最新モデルだと大幅に節水が可能です。また形状がフチなしになっているものなど、掃除がしやすくなっているタイプもあります。またタンク上の手洗い付き、無しも選ぶことが可能です。

壁紙や床など内装も行う

トイレの雰囲気も変えたい場合は内装も含めてリフォームしましょう。リフォームできるのは壁紙や床材、キャビネットの設置や照明などです。別に手洗い器を設置する場合も含めて、30万円~70万円で施工できます。

内装を行う場合見た目も大事ですが、消臭機能がついていたり、汚れの拭き取りやすい資材を選ぶのが大切です。例えばパイン材の木材だと水に弱い性質をもっており、アンモニアや洗剤で腐食したり変色する恐れがあります。内装に適した資材については後でご説明します。

バリアフリー工事をする

バリアフリーのトイレへのリフォームは、便器や内装に加えて機能性を持たせるため、変更箇所が多くなります。

例えば手すりや手洗い場、座面の高い便器などを設置したり、また手の届きやすい位置に洗浄ボタンを移動させたりすることもあります。

バリアフリートイレへのリフォームでは段差をなくしたり、ドアを引き戸にすることも視野に入れましょう。手すりの設置のみだと5万円ほどが相場ですが、便器も変えたり扉の工事をすると15万円ほどかかります。またトイレが元々無い場所に設置する場合などは55万円以上かかる場合があります。状況によってかかる費用も違ってくるのが現状です。

リフォームで変えるとしたらどんな便器?

便器を丸ごと変える場合、どのような種類があるのか知っておくと選ぶときに参考になります。便器の種類は主に以下の4種類です。

組み合わせ便器

組み合わせ便器とは、便器と便座の組み合わせが自由にできるタイプのことです。もっとも普及しているタイプで、便器と便座をそれぞれお好みで組み合わせることができます。便座のみの交換も可能です。3種類の便器のなかでは、価格が安いのが特徴となっています。

タンク一体型

タンク一体型は便器と便座が一体型になっているタイプで、あらかじめ本体に温水洗浄などの機能が付いています。

一体になっているので、便座が故障した場合に便座のみの交換はできません。しかし、デザインはスタイリッシュなものが多く、お手入れがしやすいのが特徴です。手洗い付きと手洗い無しから選ぶことができます。

タンクレスタイプ

タンクレスは3種類の便器の中では、最もデザイン性に優れているタイプです。流すための水を溜めておくタンクが無いため、背景がすっきりして広く見えます。またタンクに水を溜めずに直接洗浄水を取り入れるため、連続して流すことが可能です。

こちらも便座と一体型になっているため、便座のみの交換は基本的にできません。また費用が20万円~30万円で、手洗い場を別で設置する必要があります。

システムトイレ

ほかにも別で設置する手洗い場や収納などもすべてが一体となったシステムトイレもあります。セットになっているのでカタログなどに記載されているイメージ通りになりやすいです。

また既存の給水、排水設備を使用するため、大規模な工事は必要ありません。システムトイレを検討する場合は、対応している寸法や広さを確認しましょう。ただし便座が故障した場合に、すべてを変更しなければならない場合があるのが短所です。

トイレリフォームで確認するべきこと

トイレをリフォームで理想通りの空間にするために、まず以下のことを確認しましょう。

  • 手洗い場を別で設置するか
  • 収納スペースを作るか
  • コンセントがあるか

手洗い場を別で設置するか

便器には手洗い付きのものもあるため、手洗い場を別で設置するか先に決めておくことでどのモデルを選ぶのかを決める要素になります。

また手洗い場の有無は内装にも影響します。費用としては手洗い場をトイレ内に別で設置する場合、約20万円が相場です。

手洗い場の種類 メリット・デメリット
手洗い場がタンクの上 ・手洗い後の水をタンクに溜めて使用するため節水になる
・周囲に水が跳ねやすい
別途で手洗い場がある ・来客時に利用しやすい
・バリアフリーだとあると便利

一体型の便器だと、タンク上の手洗いの利便性にこだわったものもあります。まず手洗い場をどのような形にするかを決めてから、便器の種類を決めるのもよいでしょう。

収納スペースを作るか

トイレに収納スペースを作るのかという点でも、購入する便器や内装に影響がでてきます。トイレの収納には以下の種類があります。

キャビネット 吊り戸棚 ニッチ収納
トイレ本体の後ろなどの空間を利用して設置する扉付きの収納です。 上部の空間を利用して設置する収納です。 壁に中の空間を利用して埋め込む形で設置する収納です。

システムトイレのなかには、キャビネット付きのタイプもあります。また吊り収納の扉の色などで、内装の壁紙などを考慮する必要も出てくるでしょう。ニッチ収納は壁を一部解体するので、場所をとらずに収納スペースを確保できます。

このように収納の有無でもトイレの雰囲気は変わります。内装も含めてリフォームを検討している場合は、収納のことを先に考えるのも一つの方法です。(例:便器の後ろにキャビネットを付けたいからタンクレスにするなど)

コンセントがあるか

普通便座から温水洗浄便座に変更する場合や、便器ごと温水洗浄機能付きのタイプに変更する場合はコンセントが必要です。

暖房便座だと300W~500W程度あれば十分ですが、温水洗浄機能がついていると1400Wほど必要になる場合があります。コンセントがついていない場合は、増設工事が必要になるのでその費用も予算に含める必要があります。

またトイレのコンセントにはアースが必要になるので、無い場合は同時に設置が必要です。

トイレリフォームで考えられる失敗とは

トイレのリフォームは頻繁に行うものではありません。慣れない工事だからこそ失敗は避けたいもの。ここではトイレリフォームで考えられる失敗をご紹介します。

交換後狭くなった

トイレの便器を丸ごと交換する場合、きちんと寸法を測っておかないとトイレが狭くなることがあります。とくに最近のモデルは機能が充実しているものも多く、サイズが大きいものも多いです。

適した大きさの便器でないと、元々スペースが限られているトイレではより狭く感じやすくなります。また狭いと掃除に手間取ることもあります。あらかじめ寸法を測っておくことが大切です。

壁紙や床材が機能的でない

トイレの内装を意識しすぎて、機能性のないものを使うと1年も経たないうちに黒ずみが出てきてしまうことがあります。木材であるパイン材が代表的です。

とくにバリアフリートイレへのリフォーム時は、滑りにくい床材にしたり、スリッパの履き替えがなくても抵抗のないものにするのがおすすめです。

トイレの資材で使用できるのは、以下の通りです。

場所 種類 概要
壁紙  ビニールクロス 塩化ビニールのシートに紙を裏打ちしたものです。耐水性、耐久性に優れており価格が安価です。
機能性壁紙 消臭、吸湿、汚れ防止、抗菌などの機能が付いた壁紙です。
床材 クッションフロア 塩化ビニールを素材とする厚さ1.8~3.5mmほどの床材です。防水性が高く、クッション性もあります。ただし凹みやキズには弱いです。
フロアタイル こちらも塩化ビニールを素材としたタイル状の床材です。約2.5mmの厚さで、キズに強いのが特徴です。
フローリング 木材で作られている床材です。
タイル 水に強く耐久性が高いのが特徴です。他の素材と比べてコストが高くなる傾向があり、また目地に汚れがつきやすいというデメリットはあります。
コルク 弾力性に優れ、滑りにくい床材です。耐水性にも優れており、バリアフリーリフォームにも向いています。
タイルカーペット     水には弱いですが、滑りにくくクッション性に優れています。

ドアを内開きにしてしまった

トイレのドアもリフォームする場合、ドアのデザインにこだわって内開きのものにしてしまうと出入りが困難になる場合があります。

また内開きの場合、万が一中で人が倒れてしまったときに開けることができずに対応が遅れてしまうことも考えられます。リフォームでドアを変える場合は、外開きやスライドドアを選ぶのがおすすめです。

マンションだと排水方法に注意

マンションの場合、トイレの排水方法が2種類あるので、その排水方法にあわせて便器を選ぶ必要があります。

床排水

ほとんどのマンションは床排水タイプです。床排水タイプは便器の下に排水管があるので、排水管は外から見えません。

1995年以降に建てられた物件のトイレは排水芯が200mmになっているタイプを設置することができます。排水芯とは壁から排水管の中心までの長さです。

壁排水

壁排水は便器の後ろから壁に向かって排水管が設置されているタイプです。一部のマンションや集合住宅で使用されています。壁排水は床から排水管の中心までの長さが120mmと155mmのものがあります。

このようにマンションの場合は、既存の排水設備に違いがあります。トイレをリフォームする場合は、排水方式を確認して適した便器を選ぶことが必要です。

まとめ

トイレのリフォームはこだわろうと思うと、細かい部分まで変更することもできます。ただし、変更箇所が多くなるほど高額になるので、あらかじめリフォームを行う目的を明確にして予算をはっきりさせておくことが必要です。後悔のないリフォームにするためにも、必要な確認は事前に行っておきましょう。

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